社会福祉士試験

試験概要

社会福祉士は、昭和62年から施行されている「社会福祉士及び介護福祉士法」によってその試験内容が定められている国家資格です。

社会福祉士の仕事は、これから介護や福祉支援を受けようと考えている本人または家族に代わり、現在どのような福祉サービスと支援制度があるかということを専門的な立場から助言したり手続きを手伝っていったりすることです。

そのため社会福祉士として働くためには、現在どのような場面で介護が必要とされているかや、それに対応する社会的体制がどのように整えられているかということを深く知りその上で適切な対応とっていくというかなり高度な知識と経験が求められます。

また社会福祉士として実際に介護を必要とする人の声を拾いそこから大きな政策につなげていくためのネットワークづくりも重要な仕事となっています。

社会福祉士の国家資格はそういった意味で非常に社会的意義の大きな人材育成のための制度と言えます。

資格取得までの主なルート

社会福祉士の資格は取得までに大変に時間がかかるようになっています。

試験を受けるためにはそれ以前に受験資格を備えていなくてはならず、少なくとも4年以上は何らかの形で介護と福祉の現場にいなくてはなりません。

最短ルートの場合、まず高校卒業後に福祉系の大学で専攻して指定科目を修了したのちに卒業後社会福祉士の国家試験を受験します。

大学進学以外にも短大などで同様の指定科目を履修しかつ実務経験を数年積むことにより同じように受験資格を備えることができます。

複数のルートがありますが、いずれも最低でも4年間は在学もしくは実務経験をしていなくてはいけないことになっています。

学校で福祉を学ばなかったという人の場合、まずは実務経験として相談援助事務の仕事を4年以上行い、それから一般養成施設に1年間在学してからの試験となります。

試験は年に一回行われており例年1月の下旬の日曜日が試験日となります。

資格取得後の主な進路

社会福祉士の資格取得後の進路としては、まず老人ホームや児童福祉施設のような直接介護や福祉の業務を行う施設があります。

そうした場所では実際にその施設の利用を考えて訪れる相談者に対し、どういったことが行えるかといったこととをアドバイスしていきます。

もう一つ就職先としてよく選ばれるのが地方自治体などの福祉事務所です。

窓口業務としてまず総合的な窓口として相談を受付け、最寄りの地域にはどういった施設やサービスがあるかといったことを考えて連携をとりながら紹介をしていきます。

介護や福祉の現場の他にも、医療関連施設でも最近ではよく求人が出されているようです。

入院したあと何らかの介護が必要となる高齢者も多く、そうした人にどこでどういった支援をしていくのがいいかといったことを受け付けていきます。